YouTubeチャンネルにアップロードした「バレーボール観るなら、メンタルを見る!」④ー1と2の統合版「ラリー」です。
バレーボール編④では、バレーボールにおけるサーブの考え方について学びました。
今回も、全日本男子バレーボールチーム監督や(公財)日本バレーボール協会の女子強化委員長などを歴任され、現在(撮影時)は大同生命SV.LEAGUE WOMENに所属するPFUブルーキャッツ石川かほくのGMでいらっしゃる寺廻太さんにバレーボールにおけるラリーについて伺いました。
ぜひ観戦の際に参考にしていただければと思います。
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パート④−1 ラリー(前編)
ラリーが続く時ってやっぱりAパスはあんまり(セッターに)返らないから、余計にやっぱりラリーが続くんですね。2段トスの打ち合いだったらやっぱりレシーブが(成功)する確率も増えるんで。だから反対にラリーが続いた時に、いいパスをセッターに配球していい攻撃を仕掛けるっていうふうに。

だからやっぱり日本(代表)なんかその(=ディグの)正確性が出てきてるので、やっぱり世界と対等に戦えている高さがなくても。という状況だと思いますね
Q:日本のレセプションやディグのレベルはそんなに高いのですか?
(レベルは)高いですね。(レベルは)高いし、その正確性もすごく(高い)。他国に比べたらやはりディフェンス力もありますし。まあそういう意味では(日本代表は)トップレベルにはあると思いますね。
Q:そうであっても相手の攻撃が強いとなかなかディグがセッターに返らないこともある訳ですね?
まあ(セッターには)返りづらいですよね。(相手も)スパイクを打っている訳ですから。
だからジャンプサーブが強ければ、セッターのいい状況には返るの(は)ものすごい確率が減ってくるのと一緒で、(相手の攻撃が)2段トスであってもやっぱり(ディグをセッターに)Aパスに返すのは非常に難しいし。(相手が)打ってくる。(レシーブ隊形を)セットアップするっていう作業があると、どうしても(ディグを)ちょっと高めに上げて、っていう状況になるので。

でそこからちょっとブラン・ジャパン(=パリオリンピックでの男子日本代表)は進歩して、その2段トスをネット際に上げるんですね。でそれ(=ネット際の2段トス)をリバウンドを取ったり、タッチアウトして、そこからの二次攻撃っていうのを他の国よりすごく上手くやってますんで。

あれわざとちょっと2段トスをネットにくっつけてリバウンド取ったり、軽く(相手のブロックにボールを)当ててフォローして、そこから(次の攻撃を)組み立てるっていうバレーは、やっぱり世界でトップレベルだと思いますね。
Q:あのネット際に上げる2段トスは意図的なものだったのですか?
あれわざとやってるんですよ。ネット近い(2段トス)のは。あれ(ネットから)離すと(相手のブロックに)シャットアウトされちゃうんで。だから(ネットに2段トスを)くっつけておいてリバウンド取ったり、(相手に当てて)外に出したり。
あれは日本(代表)のやっぱり技術だと思いますね。
パート④−2 ラリー(後編)
まあ今男子バレーでも結構今回(のパリオリンピックでは)ご覧になって、ラリーが続くっていう試合が多くなってきて、それだけやっぱりブロックとディフェンスの関係が各国ともすごく向上してきているっていうことなんでしょうけれども。女子バレーなんてもっと(ラリーが)続きますから。
でラリーを制するとやっぱり観客も盛り上がる。自分たち、決めたチームも盛り上がる。(決めた)個人も盛り上がるんですよ。

で反対に(ラリーで)やられた側は。(相手が)長いラリーを制するとお互い疲れてるんですよ。息が上がってるんですよ。お互い。だからいい状態ではないですよ。ラリーが続いた時って。
だからそこで(ベンチは)タイム(アウトを)入れたり、いろいろするんですけど、タイム(アウトを)入れないでそのまま(次のプレーに)行くと、(前のラリーで)点をとった方が(次のラリーでも点を)取る確率がグッと上がります。

これメンタル(の影響)なんですよ。よしこの長いラリーが続いた。こっち(=取られたチーム)はちょっとヘトヘト。だからその時はもう一気呵成に行くぞーって(前のラリーを取ったチームが)行くと、バタバタバタ…って崩れるのが多いです。

だからそういう目でバレーボールを見ていただくと。例えば連続3ポイントくらい続いて長いラリーが続いてバーンって決めて。バーンって決めて点数が離れる。ちょっと。
そうするとそのままバーっとこう(点数が)離れる場合があるっていうのは、(バレーボールでは)そういう状態になっちゃうんですね。普通にこう競り合いからガッと(点数を)離されちゃうっていう(ことがある)。

それがやっぱり長いラリーを制して勝つ。でその長いラリーを制して勝つ方がやっぱり強いんですよ。(そういうチームが)ゲームを制しちゃう。
だから(バレーボールの)そういうところを見てもらうと。あ、これ長いラリーでこっち(のチームが)勝ったよねって。これちょっとこっちの(長いラリーを)取られた方ピンチだよねって。いうふうに(バレーボールを)見ていただくと、そういうふうになることが多いんで。
Q:そこで流れを変えるためにベンチは動く訳ですね?
人を替えたり、タイムアウトをしたり。であとはもう本当にそこで強いチームはそれ(が重要であること)を知ってますから。今ここ踏ん張りどころだよね。向こう(のチーム)にラリーを取られたけど、ここ絶対サイドアウト取るよっていうふうになれば、また反撃が開始されるっていう。
だからここちょっと注目してください。ここちょっとこっちの(チームの)流れですよって。僕(が)解説やってる時だったら言います。これこっち(のチーム)に流れ来てますよって、(点数がそのチームに)パパって入る。いやあそういうふう(な展開)になりましたねって。でそういうふう(な展開)になるんです。バレーボールって。

だからこれがやっぱりメンタル(の影響です)。
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